- 作者: ティムハーフォード,遠藤真美
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2008/11/20
- メディア: 単行本
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経済学者のティム・ハーフォードが人は合理的に動いていることを
時にユーモアを交えて分かりやすく解説している。
結婚マーケットの話は興味深い。例えば男女が10人ずついて、カップルに
なると100ポンドもらえるとする。彼らはカップルになってお金をもらう。
ところが男性9人に対して、女性10人になるとあぶれる人が出てくる。
その人は1ポンドだってもらえないことになる。すると女性のなかに
自分は10ポンドでいいと言い出す人がでて、他の女性も
値下げを始めて、交渉上の地位が下がる。
黒人女性が、若い黒人男性が刑務所に入っている率が高いために、
結婚市場がゆがめられ、男性の希少価値がやたらと上がったり、
自分で働いて強く生きる率が高まる話なんかはまさにその通りなのだろう。
黒人は就職しにくい、すると努力をやめて、勉強もしなくなっていく。
それで負のスパイラルになっていくわけだが、勉強をして這い上がろうと
する人がいると、「白人のまね」と言われて足をひっぱられるそうだ。
恵まれない環境にあるグループは合理的に結束する。
勉強する子はいじめられる。
実は黒人同士の方が、悪い環境から抜け出そうとする人を引っ張る。
恵まれない人同士の結束というのは、怖いんだな〜。
これはいろいろなケースに当てはまる。