「ちょっと変わった守護天使」山崎マキコ

ちょっと変わった守護天使 (文春文庫)

ちょっと変わった守護天使 (文春文庫)


不倫の報復人事でバイヤーから閑職に追いやられ毎日つまらない生活を
送るつぐみ。久しぶりに休暇を取ってキャンプにでもと話がでて
成り行きで年下エンジニア桜井と出かけることになる。
彼はおたくで2次元女子にしか興味ないと豪語しているが
なぜか付き合うことになり、あれよあれよと同棲まで。
でも今までの男性とはなんか違い・・・


山崎マキコはこんな風にコンプレックスを抱えたり、自信がなかったり
悩んでいる女性を描くのがうまくて共感できる。
今回桜井という年下エンジニアはつぐみの食事を作ったり、身の回りの世話を
かいがいしく焼いてくれて「彼女が笑顔でいてくれるのが幸せ」という。
でも一緒に暮らしていても、自分は寝袋に寝て、手もださない。
それはそれでつぐみの自分に魅力がないのかと悩んだりしているのだが、
こんな風に世話を焼かれたり、心配されるのは働く女性の理想だ。
そして実は金持ちの坊ちゃんで、食べものもおいしいものをこだわって
味もわかるという都合のよすぎるプロフィール。
こんな男性は女性のおいしすぎる理想で、癒された。