「スイートリトルライズ」

端からは仲良く幸せそうに見える結婚3年目の聡と瑠璃子だが
それぞれ心の中には孤独を抱えている。
2人は別の相手と不倫をしていたが・・・


江國香織は大好きだったのに最近はあまり読んでいなかった。
彼女の作品が映像化されたときに中谷美紀でと望んでいて
今までかなわなかったとのことだったが、やはり
中谷さんのように美しさと小さな狂気のようなものを
併せ持つ女性が江國作品の女性にぴったりだ。


ふたりは誰からも仲良く見える夫婦なはずなのに
ちっともそんな風には見えない。
伊豆の旅館でも「(仲良さそうだから)新婚ですか?」と聞かれるシーンが
あったが、なんだか違和感を感じた。


小林十市は一途に瑠璃子に向かってくる青年を好演していて
可愛げもあり、瑠璃子が恋に落ちるのもよくわかる。
池脇千鶴は、なんだか顔が下膨れになっているように見え
(太ったのか?)あまり美人に見えない。
それが瑠璃子との対比でわざとそうしたのかもしれないが
この映画上演の直前に「ストロベリーショートケークス」の
予告が流れ、それのちーちゃんは可愛らしかったので
なんだか残念だ。


冒頭のシーンでは瑠璃子と聡がダブルベッドで寝ているシーンだが
そこでのパジャマ姿で寝る大森南朋がなんだか可愛い。
最近の男性はパジャマで寝る人いるのかなといつも不思議に思うのだが
だからこそパジャマを着ている人はなんだか従順で素直なように見えるのかも。


この映画の聡も春夫も弱い感じの男性なのだが、中谷美紀自身は
強い男性が好みなので、どちらも好みではないらしい。
働く女性はタフになってしまわざるをえないので
2人でいるときには自分よりタフな人じゃないと
ますますタフになってしまうからという。
その気持ちはわかるな〜。
私はぼーっとした男性は好きだが。


この映画は「あれ!?これで終わり!??」という終わり方をする。
こんなお話なので含みを持たせて終わるのも味だろう。
見ている間ずっと「きらきらひかる」を見直したくなった。
この映画もすごく好きな作品だ。
薬師丸ひろこも透明感のある綺麗な女性を演じていた。
うちにあったような気がするのだが、探して見て見よう。


聡が水族館のイルカの前で手をガラスにつけて見上げているシーンがあるのだが
なんだか幻想的で綺麗な風景で気に入った。


女性だけの試写会で大森美香と脚本家のトークショーがあった。
あいにくと私ははずれたのだが、ネットで記事を読んだら
大森美香は南朋ちゃんのことを気に入った様子。
是非彼女の作品に今度は出して欲しいなと思った。