空気人形は最後がショックだったとか、落ちこんだという
意見をネットちらっと見ていたので、きっとハッピーエンドでは
ないのだろうと思っていたが、やはり怖くて哀しい最後が
待っていた。覚悟はしていたけど。
映像はきれいだったり、生々しかったり、グロかったりする場面も
あるのだが、見終わると、ろ過されて、綺麗なイメージが残る。
現実感のないふわふわとした人形をペ・ドゥナがよく演じていたし
脇役がすごく存在感があって、ファンタジーのような、
リアルのような世界をうまく描き出す。
そして待ちに待ったARATA君。
彼の最初の一言「何かお探しですか?」であまりの美声にいきなりノックアウト。
こんななんてことのない一言なのに、やたらと心に引っかかってしまった。
人形師のオダギリジョーもほんの少しの出演だったが、
役柄のせいもあり、すごく安心感と包容力を感じる存在で
物語に希望の光を射していた。彼の役は神がモチーフなのだ。
そしてインタビューで以前ARATA君が言っていたが、
寺島進は今回も映画に出演していた。
やはり彼は是枝映画の出席perfect attendanceなのか。
是枝さんといるARATA君はなんだかとても正しいポジションにいる気がして
見ているととても私は落ち着き、嬉しい。
最近エキセントリックな役をよくやっているARATA君をキャスティングすることに
是枝さんはためらいも感じていたらしいのだが、ARATA君を選んでくれて
ありがとう!
是非今後もまた彼の映画に呼んでほしい。