「N響オーチャード定期 第53回」

指揮 アレクサンドル・ベデルニコフ
チェロ 石坂団十郎

ハイドン チェロ協奏曲第2番 ニ長調 op.101
マーラー 交響曲 第一番ニ長調「巨人」

予定指揮者のズベーデンが病欠になり
ピンチヒッターで来たベデルニコフ。
どのくらい前に代役の人は決まるのだろうと疑問に思う。


チェロのソリスト石坂団十郎はドイツ人とのハーフらしく
背も高く、容姿もドイツより。
ハイドンのチェロ協奏曲は初めて聞いたが美しい曲だった。
そしてひさしびりに聞いたチェロの音は穏やかで美しい。
チェロっていいな〜と思いながら聞いていて、もっとチェロ曲が
聞きたくなった。
そしてソリストとしては珍しいと思うのだが、
石坂さんはアンコールでバッハの無伴奏をやってくれた。
この曲も技巧的にも新鮮な驚きのある曲で満足した。


「巨人」はもともとマーラー自らが名付けながら
最終的にはその名は取り下げられたらしいのだが、
相変わらず「巨人」として通っているという作品。
確かに巨人にふさわしい曲だ。
おどろおどろしく巨人が近づく足音のようなドラムの音が
入っていたり、やたらと大音響で進行したり。


ちょっとメタボな指揮者は終わると倒れそうなくらいに
憔悴しているのが、端から見ていてもわかるくらい
体力的にはきつかったようだ。
終演後何度か挨拶には出てきてはいたが
ヘロヘロで、アンコールはしてくれなくて残念。