「瀧夜叉」 皆川博子

瀧夜叉 (文春文庫)

瀧夜叉 (文春文庫)


海での災難を避けるために伴われ、災害にあうと
生贄として海に捧げられる運命の持衰の千代童は
平将門と手を組むべく送られた藤原純友の息子九朗と
同じ年頃の従者美丈夫とともに東に向かい、そのまま東国で暮らす。
相変わらず持衰の時のような幽閉生活を強いられていた千代童は
いつの間にか不思議な力が備わっていた。
新任国司興世王にその力を見込まれ、一緒に都へと旅立つ。


お互いみなしごで幼馴染の美丈夫は別れをとても悲しんだが
今後は敵味方となると千代童は宣言する。
それはそのほうがお互いの絆はより深まるからという。


都では陰陽師さながらに頭角を現す千代童。
一方、戦に破れ、将門、純友と次々と大将を亡くした九朗たちは
ぼろぼろになりながらも起死回生を計っているが・・


何だか血しぶきが絶え間なく飛び、時にグロテスクな描写も多く
読んでいてつらいところもあった。

あらすじ検索していたら、夢枕獏さんも陰陽師シリーズで
瀧夜叉を書いている。そっちを読んでみたくなった。