- 作者: 皆川博子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/04
- メディア: 文庫
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海での災難を避けるために伴われ、災害にあうと
生贄として海に捧げられる運命の持衰の千代童は
平将門と手を組むべく送られた藤原純友の息子九朗と
同じ年頃の従者美丈夫とともに東に向かい、そのまま東国で暮らす。
相変わらず持衰の時のような幽閉生活を強いられていた千代童は
いつの間にか不思議な力が備わっていた。
新任国司興世王にその力を見込まれ、一緒に都へと旅立つ。
お互いみなしごで幼馴染の美丈夫は別れをとても悲しんだが
今後は敵味方となると千代童は宣言する。
それはそのほうがお互いの絆はより深まるからという。
都では陰陽師さながらに頭角を現す千代童。
一方、戦に破れ、将門、純友と次々と大将を亡くした九朗たちは
ぼろぼろになりながらも起死回生を計っているが・・
何だか血しぶきが絶え間なく飛び、時にグロテスクな描写も多く
読んでいてつらいところもあった。