「グミ・チョコレート・パイン」

リストラになり久しぶりに実家に帰ってきた３８歳の賢三のもとに
高校時代に好きだった女の子から手紙が届いていた。
手紙には「あなたのせいなのだから」と書いてあり
直後友人から彼女は自殺していたと知る。

高校以来会っていないし、何の心当たりもない賢三はうろたえる。

高校時代、自分はみんなとは違うと違和感を感じ、
きっと何者かになれると信じていた。
偶然に映画館でであった同級生の美甘子は
憧れの女の子だったが、彼女もまた違和感を感じながら
高校生活をすごしており、マニアックな映画にも興味を持ち
２人は趣味のあうお互いに好意を寄せる。

美しく賢く大人びている彼女がある日「スコラ」のグラビアに
ヌードが掲載されて・・

８０年代の青春がなんだか懐かしくおかしくていい。
あんなのどかな時代だったし、可愛いもんだったな。
主演賢三の石田卓也はわざと太って撮影にのぞんだそうだが
確かにかっこよくみえない。

大人時代の賢三を演じる大森南朋は、ぼんやりとしたいい味で
思ったよりもたくさん出番シーンがあってファンとしては
嬉しかった。

母親役が高橋ひとみなのだが、一番受けた！
賢三が実家に久しぶりに帰ったら父親が痴呆になっていたのだが、
当然のように受け入れてたくましく生活するさまには
感動さえ覚え、女性は強いと再認識。