「趣味の問題」 フィリップ・バラン

趣味の問題 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

趣味の問題 (ハヤカワ・ノヴェルズ)


好き嫌いの多い大企業社長フレデリックの毒見係として
雇われたニコラ。フレデリックの好みを徹底的に
仕込まれ、ほぼ満足できるものをいつも食べられる状態に。


自分の好みを消して、食事だけでなく、文学や映画、
果ては女性までフレデリックの味見役として働くニコラ。
ニコラはフレデリックの高い期待にこたえようと
仕事にのめり込み、2人の境界はあいまいになっていく。


ますます過激になるフレデリックの要求に
彼の元を去る選択をするニコラに恐ろしいことが起る。


狂気の物語だ。
こんな風に自分しか愛せず興味ない人もいるんだろうな。