清朝末期に紫禁城を撮影した日本人写真師小川一真。*1
彼のこの100年前の写真を70点展示する写真展。
彼が撮影をしていた当時は逃げ遅れた宦官が2〜30人はまだ潜み
撮影器具をセットした次の日に訪れると足場を固める紐を
こっそりと切っていて気付かず上に上がった小川が転落して
危うく死ぬところだったというエピソードもあったそうだ。
小川と同じアングルで今の紫禁城を中国人写真家が取って
一緒に対比できるようにいくつか作品が並べてある。
それをみるとわかるのだが、今の写真の紫禁城の方が
格段に綺麗になっている。
当時の写真を見ると敷地には雑草が生え放題で
清朝の荒廃っぷりを感じる。
全体的に調度品も埃っぽい感じで終焉を感じる。
「ラストエンペラー」ではきらびやかな溥儀の戴冠式が
豪華絢爛な紫禁城で催された様子が映されていたが
あの当時はきっと草ぼうぼうでもっとしょぼかったんだろうなと思う。
とても興味深く紫禁城を訪れたくなったし、清朝の頃の小説も
読みたくなった。
両方とも行ってよかった展覧会だった。