「ジバク」 山田宗樹


年収二千万のファンドマネージャーの男が
同窓会で再会した初恋の女の子と浮気をきっかけに
インサイダーに手を出し、ばれて解雇。
その後セレブなシロガネーゼになることが夢の
若くて美しく強欲な妻からもあっさり離婚され
慰謝料はたっぷりふんだくられる。
浮気相手の女性にはヒモがおり、みじめに別れ
無職になって投資した株では大損をする。
未公開株を騙して売るあやしい会社に入社するも
詐欺で会社は解散し再び無職になり、
バーで知り合った女と同棲しヒモのような生活をするも・・・


2000万も稼ぐファンマネが無職になっても
そこまで落ちるものだろうかと思った。
自分のお金での投資は、勘が狂うのと情報が以前のようには
入ってこないのでうまくはいかないらしい。
それでも40歳代での再就職は難しいとしても
手元にはそこそこのお金が残っているのだから
自分で事業をしてもよかった気もするのだが・・


最後はもっとひさんな現実が待っているのだが
なんて救いのないと思いながら読んでいたら
著者は「嫌われ松子の一生」の人と知って
なんとなく納得した。
彼の書く物語って転落の人生ばかりなのかしら?