「レクサスとオリーブの木 上 グローバリゼーションの正体」 トーマス・フリードマン


インターネットの普及により、世の中な情報から孤立することが難しくなり
どの地域も国も垣根がどんどんと取り払われ
高い塀をめぐらせ引きこもることはできなくなっている。
たとえアマゾンでもアフリカの山奥でも(唯一の例外は北朝鮮とか)


世界中の電脳投資家達が投資先を探してさ迷い、どっと飛びついては
利益を生まないと一斉に引き上げる。
ただし国や会社が豊かになるためには、彼らの投資が必要だ。
グローバリゼーションには情報、金融、技術の民主化が必要で
これらがないと成長していけない。
規制や保護主義の強い国は投資家や企業に見向きもされなくなる。


世の中にはものすごいスピードで情報が駆け巡り
もたもたしているとビジネスチャンスを取りのがす。
以前はすべての情報を集め管理し、決断をしていたCEOたちだったが
彼等に情報が届く頃にはもはや遅いため、一番フロントラインで
情報に接する社員達に決断を任せ、自分達は会社の大まかな進む方向を
決めて社員に指し示す程度のほうがうまくいく。


企業も国も徹底して情報開示をして透明性をキープしていかないと
投資家達がリスクを計れず、投資してもらえないので
とにかく情報開示は大切で、順法精神も大切なので汚職をしていたり
賄賂を請求される国や会社は伸びない。
また技術はすごい勢いで進むので、もはや一つの企業が最先端で
い続けることはできなくなり、catchupしていくためには
企業同士が提携して情報提供していかなくては生き延びていけない。


すこしも立ち止まることができない世の中で、あまりに忙しすぎて
生きていくのが辛くなりそうだ。
でも動き出したものを誰も止めることはできないし、
このやり方にfollowできる国や企業だけが豊かになっていくのだろう。


タイバーツの暴落やロシアの経済の危機の話もわかりやすく
解説してあり、そして今更ながらいろいろなことが
一元的には見れず、関連しているということがわかった。