「夢をかなえるゾウ」 水野敬也

夢をかなえるゾウ

夢をかなえるゾウ


ガネーシャという胡散臭さ全開のゾウの神様が
語る自己啓発本。


内容的には説教くさいことも書いてあるのだが
なにぶんそれを説くのが、関西弁をしゃべる自分に優しい
ゾウの神様で、それが返って素直に聞けたりする。


靴をみがくとか、コンビニで寄付をするとか
細かいことがいろいろと書いてあるが、
基本的にこの本のポイントは自分が成功したり幸せになるには
他人を喜ばせ、幸せにするのが近道ということだ。


たとえばビジネスで成功するには、他人が望んでいるものを
与えることだし、さらに期待以上のものを与えると
さらなる成功に繋がるし、会社でも他人の成功を助ければ
自分も助けてもらえる。自尊心を満たされると人は集まるので
みんなのいいところを見つけてほめ、応援されるとまた成功するなど。


会社組織では仕事ができない問題社員に時間を使うのに
できる人はそのままほったらかしになりがちだが、
きちんとできる人の方に注目し、目をかけ、感謝を忘れるなというのは
今更ながら感心してしまった。


「成長するのに効率いい方法は他人のまねだ」 ふむふむ


「身近にいる一番大切なひとを喜ばせる」
どうでもいい人に気を遣い、大切にすべき家族をぞんざいに扱いがちだが
自分にとって大切な人にこそ気を遣うべきというのは
当たり前だができないことに気付かされた。


凡人が凡人でいるのは、面倒くさがりだからだというのは私のことだ。
何をするにも「どうせ無理」とか「意味がない」「時間がない」とか
理由をつけてなにもしない。人間が変われるのは「座っているとき」ではなく
「立って何かをしたとき」だけ。実行しないことには何も変わらない。
今まで数々の啓蒙書が書かれ、同じ内容が繰り返されているのに
人々が変わらないのは行動に起こさないからだという。


これが一番難しい訳だが、とにかく何か実行してみたいと思えた。
そして人間が大きく変われるのは逆境のときというのも納得。