- 作者: 海堂尊
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/09/21
- メディア: 単行本
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バチスタシリーズでおなじみの高階病院長の若き日の物語。
ストーリーテラーは東城大学の研修医一年生の世良だ。
外科の神様的存在の佐伯教授の仕切る外科に新任の講師高階が
帝華大学からやってきた。技術至上主義の佐伯外科に
「スナイプ」を導入し、難しい食道がんの手術をみんなが
広くできるようにしたいと思っていた。
手術屋といっていいほど職人芸な渡海、ユーモアもあり
医師としての倫理観もしっかりしてヴィジョンもある高階、
彼と対立する権力の権化で悪役的立場の佐伯教授、
新人医師として日々壁にぶつかり悩みながら成長していく世良など
出てくるキャラも魅力的だ。
特に高階先生には萌え〜だった。
医学生時代の田口、島津、速水もゲスト出演し、
看護婦の藤原婦長、猫田、花房もしっかり出演して楽しい。
ずっと悪役の佐伯先生が高階に「スナイプ」導入がどういう
弊害を招くか、リスクがあるかを淡々と説明するところは
やはり上に立つ人には立つ理由があるからなんだと感じる。
佐伯教授は病院長を目指すのだが、やはり何かの使命感がある人や
改革したい人は上を目指すのだなと再確認した。
ところでこの世良先生って他のシリーズには出ていたのだろうか?
ぜんぜん記憶にはないのだが。