- 作者: 黒澤珠々
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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おもしろかったな〜。
簡単にいうとヒモモラトリアムみたいな話なんだけど
言葉遣いや言い回しが私好みで他の作品も読みたくなった。
主人公でストーリーテラーは20代も半ばでヒモで暮らす百輔。
彼は学生の頃、母親が旅行中においていった食事代を早々に遊びで使い果たし、
食うに困っているところを彫り師を目指す先輩の練習台なって
お尻にムーミンの刺青を彫られて食事を食べさせてもらった過去がある。
彼は女を食い物にしてチャラチャラ生きようと思ってヒモに
なったわけではなく、成り行きで看護師をしている女の子の
もとに転がり込み、求職中のまま今に至る。
彼女のことは恋人と思っているし、大切にしている。
彼にやたらと懐いているのは同業者のルイ二十歳。
彼はたくさんの女性から貢物をされて、たらしにいっそう精進しようと
がんばっている小悪魔だが、天真爛漫で天然なところがあり憎めない。
幼くして母を亡くした百輔の母親代わりの姉は美人で強引で聡い。
モヒカンだけど、素直で母親達に聞かれるとなんでもべらべらとしゃべる
幼馴染の長谷川とか、かっこいい祖母、可愛い恋人の梨花も
みんな魅力的だ。
でも一番魅力的なのはのほほんと自然体で生きているももちゃんかな?
彼はどうということもないのだが、すごく女の人にもてそうな感じが
よくでていた。