「腐蝕の街」我孫子武丸

腐蝕の街 (双葉文庫)

腐蝕の街 (双葉文庫)


舞台は近未来の日本。刑事の溝口が一人で多数と
戦う少年を成り行きで助けるはめになった。
少年はシンバというこのあたりでは有名な男娼の美少年で
ナイフの名手で、次々と敵を切りつけていた。


巷で起きた殺人事件が、昔自分が逮捕して死刑に処された
「ドク」を名乗る猟奇殺人で、まるでドクのような殺し方に
戦慄を覚える溝口だったが、彼は確かに処刑されていた。
ところがドクの名をかたり、溝口を指名で狙うようなメモを
残す殺人犯を探るうちに、家庭に普及しているブレイン・スパという
リラクゼーション機器に行き当たる。リラックスしたり
気持ちをハイにしたりするために使うものが不正使用されているのだ。


なんとか年若いシンバを更生させようと、自分の手伝いを
させて報酬を渡すことにする溝口だったが、
シンバが死人を再生させる組織が最近話題になっていると
聞きつけてきた。ばかにしていた溝口だったが、
探るうちに二人して襲われてシンバはさらわれてしまい・・


少しグロい場面もあるにはあるが、さほどではない。
最後のシーンは残りのページが少なくなっているのに
話が終わりっぽく展開していなかったので
ドキドキしたが、終わってよかった。
最後はちょっと意味深に終わり、この後に続きが
ありそうな終わり方だ。
実際この物語はシリーズなのかな?