「女性の品格」坂東眞理子

女性の品格 (PHP新書)

女性の品格 (PHP新書)


この本が発売されたばかりの頃に興味を持っていたのだが、
まさかここまで売れるとは驚きだ。そして著者の知識もなして
読み始めたのだが、オーストラリアで総領事もした偉い人とは二度びっくり。


読んでいてはやり常識的なことが書いてあるのだが、
意外なことに彼女が女性向の本を割りと読んでいて時に引用している。
酒井美意子の本で「女性は美しくないと軽んじられる」とあったとか、
フランソワーズ・モレシャンの「失敗しないおしゃれ」を読んだり
もっと硬派な本ばかり読むのかと思っていたので驚いた。


腹が立ったり、悔しいときそれをストレートに表現することを
やめたほうがいいと書いてある。深呼吸や心で3つ数えるは
意外にも効力を発揮するらしい。
男性は怒っても比較的許されるのに、女性は悪評がついてまわるというのだ。
このことに関しては最近朝日新聞でアメリカのタイムズか何かの引用記事に
書いてあったこととまるきり一緒で驚いた。
その記事では「男性が怒るとむしろ重く見られるのに、女性は自分の
コントロールができていない人と見られる」というのだ。
もちろんその女性の怒りがいかに適切なものだろうとなんだろうとだ。
アメリカでも日本でも一緒なんだな。


「品格の重要な要件の一つはユーモア」というところで、枕草子について
触れている。悲運の中で常に明るく「おかし」と清少納言の才知を
楽しむ中宮定子のことを好ましい例として出しているのがとてもうれしい。
私も大好きな中宮定子。彼女のように悲劇のなかでも自分の運命を
気負いなく自然に受け入れ、物事を楽しめる余裕のあるすばらしい女性になりたい。


「男性は選り好みが少なく、それだけ女性に対する選択技があやふや」
そう、そうそうなの。これは私が常日頃思っていたことだ。
男性はあまり恋愛に重きを置かないし、色々と面倒なことも嫌いだから
女性の方が自分の思う人を手に入れるチャンスは高いと思う。
だから自分をしっかり持って努力すればかなり自分の思い通りになるはずだ。
それが面倒な女性もたくさんいたりするのだが・・
「男性を選び、育てるのは女性です。女性がしっかり男性を選ぶことで
世の中は変わります」と著者も言っている。


伊勢丹で買い物とかして見かけるカップルは、女性達がかなり美人度が
高いので驚く。もちろん男性もそこそこおしゃれだしかっこいいのだが、
女性のレベルの方が全体的に高いのはなぜだろうと思っていた。
いや、本とか関係ないのだが、ふと思い出した。