「M」

モデルでもとミスユニバース(それっぽい東洋美人)
の美元と高良健吾主演の映画を
ヴァイブレータ」の廣木隆一が監督。


見る前に考えていた話と若干違っていた。
私は売春に堕ちていく平凡な主婦と彼女に恋をして救おうとした
ずっと年下のピュアな男の子が真実の愛を知る的な内容かと。


実際はそこまで二人の絆は強くはなかったように見えたし
(そうは言っても彼女のために殺人までしてしまった訳だから
弱くもないのだが・・・)彼も盲目的に彼女を守るというのでなく
トラウマから逃れられなくてという感じ。
そもそも最初に彼女への興味の持ち方が唐突で不自然だ。
そしてあっけない最後の終わり方もびっくりだ。


主役の青年は新聞配達で働いていて、まじめな青年然として
いるのだが、少年院にいた過去があり、その当時の仲間と
今も時々つるんで薬やったり悪さしたりしている。
その仲間も彼もちょっと見はそんな悪い子たちには
とても見えない普通の見た目で、こんな子たちが
一番悪くて怖いんだろうなと思った。


この映画では最初は口調の優しい男性ヤクザで田口トモロヲ
出ているのだが、とっさに「あ、光石さんだ」と思い
ずっとそう思って見ていた。どうやら私の中であの二人は
ポジションがかぶっている。

馳星周の原作なのだが、彼もこの映画に出演しているようで
クレジットに出ていたがぜんぜん気付かなかったな。

ところでこの監督は撮影がかなり厳しく精神的に追い詰められる
という話をよく聞くのだが、過去の作品にはAVやら「機関車先生」やら
が入っていてちょっと意外だった。
こちらもタフな撮影だったのか?


そしてヒロインの夫役で、妻の様子に不審を感じながらも
言えずに悶々とするのが大森南朋
可愛いんですけど・・
テレビを見ながらソファで子供をひざに乗せたまま眠りコケて
いる様子も、最近なんだか雰囲気が変わって気になる奥さんに
久しぶりに夜迫って、あっさり断られて寝られる所も。
でも何よりネクタイを緩めるしぐさがどうして
あんなに色っぽいのだろうかと悶絶。