「吉原手引草」 松井今朝子

吉原手引草

吉原手引草


伝説的な花魁「葛城」の事件をさまざまな人から話を聞いていく男。
彼女の事件とはどんなものだったのか?


花魁というのは今でいうところのトップアイドルみたいで
とりまきがわんさかといて、彼女の稼ぎでみんなをまかなう。
みんなに大切にされ、なにかと世話を焼かれ、花魁も祝儀を渡したりして
彼らを養う責任も重く圧し掛かる。


吉原というところで、花魁がどんな存在だったかとか
周りにはどんな仕事をしている人が取り巻いているのかが
よくわかる本だった。


葛城の起こした「事件」を追って話を聞く男とともに
読者は謎がすこしずつ解明されていくミステリー小説の
側面もあり面白い。


色っぽいシーンの描写がやたらと官能的だった。
シーン自体はそんなにエッチではないのだがなぜ?