演出 ジャオ・ミン
白鳥 ウ・ジェンダン
王子 ウエイ・バォホァ
広東雑技団
友人に誘われ、大して興味もなく向かったのだが、
思いがけず面白かったので大満足だ。
白鳥の湖はチャイコフスキーの音楽を使い
バレエと所々同じように進むし、王子も王子として出てくる。
途中、棒から棒に空中で移動したり、帽子をいくつも手にして
次々と帽子を隣に渡しながら踊ったり(途中で落とした人がいてドキドキ)
ジャグリングもかっこよく、大きなリングを使った踊りは
アクロバティックでありながらとても優雅で美しかった。
かえるの踊りも本当にかえるのような軽い身のこなしだし、
魔王もおしゃれだし、途中人間を消したり、出したりのマジックも。
オデットはスタイルがとてもいいのだが、かなり華奢で
しかも羽根が少なめな衣装の性か、他のスワンよりもむしろ地味な感じ。
だが彼女は王子の肩にトウシューズで立って片足でバランスをとったり
王子の頭の上に乗ってやはりトウで立ったり(王子の脳天はどうなっているのか?)
安定感もあり、でもバレエの素養も感じられ美しい。
前半に比べ、後半の展開は急ぎ足に感じた。
衣装はクリーム色やペパーミントなど西欧的な美しさとデザインなのだが
舞台は所々中華チックだ。
最後は王子とオデットがめでたしの場面で、赤と白の花の輪の中心に
赤と白の衣装の二人が納まるという展開。
全体的に美しくて楽しめる舞台だったが、本物のスワンが見たくて
たまらなくなった。できればギエムでオペラ座で。