「金刀比羅宮 書院の美」 東京藝術大学大学美術館


この美術館は駅から遠いが、外の緑が見える綺麗な待合室もあり
しかも規模があまり大きくないのでゆっくり見ても疲れないからいい。


そして思った以上に面白かった。
若沖目当てで行ったわけだが、応挙も岸岱もすごくいい。
応挙の寅は獣の臭いが漂ってきそうな迫力だし、白黒なのに
とても豊かな表現で驚く。
岸岱は柳の襖絵がとてもおしゃれで美しい。
若沖の花丸図もさまざまな花がカラフルに整然と並んでいて
目にも鮮やかで、とても昔のものには思えない。

岸岱も若沖も花の絵はイギリスの細密画のようだと思った。


そんな中、複写がかなりあったのはちょっと残念だったが
とりあえずキャノンの技術がすごいことはわかった。


日本の芸術ってかっこいいと思えるおしゃれな美術展だった。


地下では歌川広重の「名所江戸百景」を見る。
江戸の景色が描いてあるのだが、やはり水辺を描いてあるものが多い。
その中で雪の中の浅草や雨の風景を描いたものがすごく臨場感と静けさが
あり気に入った。
意外にも実験的な面白い構図の絵が多くてびっくり。
こんなに楽しい絵を描く人だったのとは新しい発見だ。