「なおかつ、お厚いのがお好き?」

なおかつ、お厚いのがお好き?

なおかつ、お厚いのがお好き?


とても分厚く難しい本を、とても易しく読み解くフジの深夜番組を
きっかけに新たに学ぶために編集した本。

エンタメ系で哲学などをわかりやすく説明してくれるので
とてもわかりやすく、時にちょっと大雑把過ぎたり
大げさだったりする説明があるが便利でいい。


とくにユングフロイトの無意識については興味深かった。
フロイトはひとりひとりの心の深い部分にあるもので個人的なものと
するのに対し、ユングはもっとも深い層は、一人ひとり独立した個人で
なくなる層であり、人類に共通するひとつの無意識があるというもの。
集合的無意識は人類に共通するだけでなく、全世界におけるさまざまな
現象や虫、植物に至るまであらゆるものに通じているというのである。


またシンクロニシティについてもユングが述べていたというのも発見だった。


そしてアメリカの哲学「プラグマティズム
行動の結果で物事の概念は明らかになる。結果がすべて。
結果を確認できないことをグダグダ考えていないで、とにかく行動あるのみ。


知識や論理が正しいかどうかは、それを実際の行動に適用してみて
その結果が有用かどうかによって決まる。自分にとってよい結果なら
それは真理である。そしてそれの実践編として「とりあえず笑顔」
「NOTをつける」(それは無理→それは無理ではな〜い)
なにかを最初から無理と思って取り掛かるのと「できる!」と
思って取り掛かるのでは結果に差がでるというのだが。
なんだかどっかの心理学本に出てくるような内容だ。



最後にアリストテレスの「形而上学
いままで何回聞いてもわかったようなわからないようなだったこれ。
「存在するものはすべてよい方向へと目的を持って変化していく」
これを著者はいも焼酎を例にとって説明しているのだが、
芋の種が花になると人はそれを観賞して楽しみ、さらに実から焼酎になり
人は楽しく酔っ払えるという「よい方向へ変化している」というのだ。


とこういった内容の本だがおおざっぱに概念のようなものがわかって
とてもよかったと思うのだが。