「スタインウェイとベーゼンドルファー」 東京文化会館小ホール

レクチャーコンサートと銘打っている「二つの顔」シリーズで
今回はピアノ対決。ナビゲーターとピアノは横山幸雄氏。


ベーゼンドルファー
バッハ=ブゾーニ 「シャコンヌ
ショパン ワルツ2番変イ長調「華麗なるワルツ」op.34-1
     ワルツ4番ヘ長調 「華麗なるワルツ」op.34-3
     ボロネーズ第7番変イ長調幻想ポロネーズ」op.61

スタインウェイ
ショパン バラード 第4番へ短調 op.52
ベートーベン 第21番ハ長調「ワルトシュタイン」op.53


パンフレットには「ベーゼンドルファーは玄人好みのマニュアル一眼レフカメラで
スタインウェイは手ぶれ補正機能のついた最新式全自動のデジカメ」と
例えられていたが、確かに聴いていてスタインウェイは安定感がある。
ベーゼンドルファーは残響のすごさにたまげて、ちょっと響きすぎに感じるほどだった。
聴きながら横山さんがペダルを踏みすぎなんじゃ?と思ってもいたのだが
スタインウェイでも彼はペダルをかなり踏んでいたからやはりそういうものなのか?


ベーゼンドルファーと比べるとスタインウェイは小ぶりで可愛らしく見えて
まるで「すごくおしゃれな辛口パリマダム」対「若くて可愛く素直なアメリカ娘」と
いった感じにも見える。


ベーゼンの後すぐにスタインウェイの演奏を聞いたら「いつもの音だ!」と感じた。
そして聴いていてすごく安定していてどの音も正確で揺るぎない落ち着きを感じる。
それに対しベーゼンドルファーの方はなんとなく心に不安をかもし出すような・・・
気のせいか横山さんもスタインウェイの方が弾きやすくしているように見えた。
でもレ・フレールの演奏だとあまり気にならないんだがな・・


初めて行ったが文化会館の小ホールは大きさも適当で気に入った。
かなり古いがそれがちょっとアールデコっぽくもある。
またここで他のコンサートに来て見たいな。