「あめふらし」 長野まゆみ


逸郎は死んだばかりの人の体にすっと入ってしまう魂。
今回も思いがけず誰かの体に入ってしまい、今までとは違う人生を
余儀なくされることになるが、そんなことは慣れっこになっていた。


そんな中出会った下宿の大家は橘河という不思議な男で
住んでもいいが、代わりに自分を義理の父と言うことにしろと言う。
父親にするほど歳が離れているわけではなかったが、
彼はウヅマキ商会という何でも屋を営んでいてそこで働くことに。


そこでは「若くして死んだ娘が不憫なので結婚相手を探して祝言を
あげてほしい」とか、とうに亡くなっている小学生の息子に雨の日になると
傘を届けてほしいと訪れる婦人など、不思議な客ばかりがやってくる。
仮の結婚相手として選ばれたのは、アルバイトの市村で・・・


昭和の昔の風雅な感じが漂うBLファンタジー小説といった感じか。
読んでいて所々理解ができず解釈に苦しむところもあったが
読んでいて面白かった。で、結局、市村兄弟はどうなったのかな?