「小曽根真 クリスマス・スペシャル2006

    〜リベンジ・オブ・モーツァルト
文化村オーチャードホールで行われたジャズとモーツァルトの競演。
どちらかというと、モーツァルトの曲にちょっとジャズが
入ってくるという印象。塩谷哲(ピアノ)とパキート・デリヴェラ
(クラリネット)がゲストで参加している。


曲目は、
モーツァルト 2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K365
       クラリネット協奏曲 イ長調 K622
       ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K271「ジュノム」


とても楽しいコンサートだった。特に2台のピアノで塩谷さんと
弾く曲は弾いている彼らも楽しそうで、見ていても楽しく
そしてあんなに弾けたらさぞや楽しいのだろうと。


小曽根さんは、初めて見たが、やはりクラッシックのピアニストと
ピアノの弾き方が違って感じた。すごい技術を持っているから
あんなにさらっと楽しそうに弾けるのだろうという気がして
仕方なかった。あんなふうにピアノを弾く彼がRACH3をどんな
ふうに弾くのかとても聞いてみたい気がした。


アンコールでは、ピアソラの「ローラの夢」を弾く前に
舞台で今日は来れなかった奥さんへ感謝と愛を捧げている。
彼を支えて導く頼もしい奥さんに照れずに素直に言う彼には
とても感動し、ふたりの良好な関係を端からも喜ぶ。
そしてこの曲はピアノソロだったのだが、一台のピアノとは
思えないほど曲に広がりがあり、素晴らしかった。


アンコールでは小曽根さん、塩谷さんともに赤のシャツに
黒のパンツで双子のようだったのだが、
「せっかく赤いシャツを着ているので」と小曽根さんが言うと
てっきり私はガーシュウィンの「ラブソディ・イン・ブルー」が
来るのだと勝手にぬか喜びをしていたら、「サンタが町にやってくる」
確かにクリスマスコンサートだし、赤はサンタの色だと思い出す。
そして楽しく豪華なアレンジで曲をみんなで演奏してくれて
これはこれで楽しかったのだが、やはりガーシュウィンが聞きたかった。


塩谷さんとのピアノがとてもよかったので、またふたりで
コンサートをやってくれないかと心待ちすることにする。