「丹生都比売」 梨木香歩

丹生都比売
太古の日本、都を追われ吉野に暮らす大海人皇子(後の天武天皇)、その息子草壁皇子、その母(後の持統天皇)。丹生都比売という姫神と水、銀の関係、壬甲の乱に及ぼした影響が大胆に描かれる。


昔の日本って神々と人間が一緒に隣り合って暮らしていたという印象がある。持統天皇の生命力が強力すぎて、草壁が体弱く母よりも先になくなってしまうというのは、なんだか説得力がある。ちょっとおどろおどろしいところも童話のようでいい。