- 作者: 藤原伊織
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/09
- メディア: 単行本
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第41回江戸川乱歩賞受賞作。
東大で学生運動に参加していた菊池、桑野、優子の三人。菊池と桑野は運動をやめて新しい生活を始めようとした矢先にドライブ中に爆発事故を起こしてしまう。たまたま近くを通りかかった警官が事故で死亡してしまい、二人は迷ったが自首しないまま、別れ桑野はフランスに留学する。彼が大使館に出頭したら、自分もと思っていた菊池だったが、桑野はそのまま消えてしまい、菊池も指名手配のまま裏の生活をしていた。
ある日新宿の公園で爆発事故が起こり、その犠牲者に桑野と優子の名前を見つける。菊池は犯人探しを独自に始めるが。
桑野の穏やかで静かな雰囲気には似合わない波乱万丈の生活とその終わり方にはなんだか悲しみが残る。テロリストのパラソルの意味が明かされるとこは普通の恋人同士のようで柔らかさに包まれるが、レイプをした男性に対して女性は一生許さないんじゃないかなとちょっと不思議だった。そして菊池がかっこよすぎで、都合よすぎ。