「奈良美智+graf AtoZ 」

青森でシャガール展を見に行くことになり、ちょっと足を伸ばして弘前にも行く。


新幹線で東京から乗ったのだが、まず東京駅での弁当屋の多さに驚く。そして弁当を買って電車に乗り込む。八戸で白鳥という特急に乗り換えて青森に行くのだが、この電車は北海道まで行く電車らしく、社内のパンフもJR北海道のものだ。電車で北海道なんて果てしないと思っていたが、来てみるとあんがい行けそうな近さだ。


携帯の乗り換え案内で調べて青森から弘前まで乗り継ぐ。(なんて便利なのだと感激)弘前は城下町らしくきれいな街だ。100円循環バスに乗り、最寄のバス停で降り、会場の吉井酒造煉瓦倉庫を探すが案内表示が少なくわかりづらい。途中に古くて美しい教会があった。


AtoZの会場はなかなか広い敷地にラベンダーなどがたくさん植えられ庭もきれいだ。外には犬の置物があり自由に遊べるようになっている。


会場内は演出効果か割と上り下りも多く、足元も暗めだったりするので、高齢者には向いていないかもしれない。それと証明のせいかちょっと暑めだった。


作品は本当に子供の落書きのような紙の切れ端に書いたようなものやら、大きな絵やらあったが、彼はちょっとひねた女の子を描くのが得意だが、とても愛らしい子供も描いていて見とれる。まぶたの辺りにラメが散らされた絵などきらきらして美しいし、たくさんの小屋がその作品を展示するのにふさわしく装飾されていたりする。


絵だけではなく、子供の顔をいくつか泉の上に並べたものや、犬やきりんなど楽しめる作品も多い。その中でも特に海を見立てた黒いビニールを引いた真っ黒の部屋に桟橋が設置されているところがあるのだが、その黒い海原に巨大な白い女の子の顔の陶器がところどころ浮いているのは圧巻だ。


会場は遊び心満載で、あちこちにのぞき穴があり、そこを除くとかわいらしい作品に出会えたりする。小さな子供もたくさん来ていたが彼らも楽しめたことだろう。会場に来ている人が話しているのを聞いて、沖縄の人がたくさん来ていると思っていたら、どうやらこのあたりの訛りだったよう。青森の訛りって沖縄に似ている気がするのだが。


煉瓦倉庫は立派でアンティークだが、この会期が終わったらどうするのだろうかとふと思う。