「ぼくは怖くない」

ぼくは怖くない [DVD]
イタリア南部の田舎町で両親と妹と暮らすミケーレ。なにも起こらない平和な町で鎖につながれた男の子を発見してしまう。死んでいるのかどうかもわからなかったが、彼はフィリッポという少年で年もミケーレと同じだとわかる。


こっそりとその穴に通いせっせと水や食料を差し入れながら二人は交流を重ねるが、ある日家に集まった大人たちの会話から恐ろしい事実を知ってしまう。なんとかフィリッポを助けようとするミケーレだったが・・・


とても恐ろしく哀しい話だった。
黄金の麦畑が果てしなく広がり、青空の美しさとコントラストがすばらしい。のんびりとした田舎の雰囲気と貧しい村の対比も怖さに拍車をかける。
イタリアの自然は美しく果たして現代なのか昔話なのわかりずらいと思っていたが、舞台は1978年らしい。もう30年近くも前なのかと思うとすごく昔のような・・


子供の頃の郷愁、友情、裏切り、両親への親しみや大人への畏怖、正義などいろいろな感情が表されている映画だ。健康的なミケーレと不気味な少年フィリッポ。フィリッポも汚れを落とすと金髪の美しい少年に戻る。母親もミラノのマダム然としていてかっこいい。ますます現代でも不思議はなく思ってしまう。


こんな話が今でもあるのだろうか?