「霊応ゲーム」 パトリック・レドモンド

霊応ゲーム (Hayakawa Novels)
由緒ある全寮制パブリックスクールに通う田舎者でちょっと気の弱い男の子ジョナサンは、同級生や教師のいじめにあってつらい思いをしていた。勉強もできルックスもよく一匹狼のリチャードとあるときから友だちになってその生活は一変。リチャードの助けもありいじめも克服したかに見えたが、二人が親密になるにつれ、誰かが大怪我をしたり事故死をしたり怪事件がおこるようになる。事件の裏には秘密の儀式が・・・

リチャードの血筋もバックグラウンドもありジョナサンへの盲執ぶりが怖いお話。
それにしてもパブリックスクールってやはりいじめがすごいのね〜。
ハードカバーで二段になっているのでちょっと心配だったが、あっという間に終わりまで読めた。
元寮長で自殺をしたポール・エラーソンと歴史のアラン先生の二人はいい感じだった。ジョナサンはポールのファグ(世話係)で、いろいろと面倒も見てもらって兄のような存在だった。ポールは成績優秀、見た目もよく、家柄もよく、スポーツも万能でしかも下級生の面倒見もいいし、性格もいい完璧な男の子だ。よく学園物でこんな上級生が出てくるが、本当に学校にはこんな子がいるのだろうか?それと上級生の世話係が必ずいるというのも驚き。今でもイギリスのパブリックスクールではこんなシステムなのか?
ポールは新入生のときは、嫌な上級生のファグで大変つらい思いをしたらしいから、ポールの物語っていうのも読んでみたいなと思う。