「負け犬の遠吠え」 酒井順子

負け犬の遠吠え
酒井順子は一時期すごく面白くてはまったことがあったが、この本はさほど興味を引かないまま今に至ったが、なんだか読みたくなって図書館で借りてしまった。
私のよんだかつての酒井本と違ってただ大笑いできないのは私が負け犬だからか?
むしろシビアでまじめな内容でちょっとつらくなる。もちろん言っていることはいちいち正しい。それを彼女独特の冗談できれいに包んでいるんだけど。
負け犬はおしゃれに手が抜けなく、それがだんだん苦しくなって、本当は思いっきりふけたいなんて思ったりすることがあると言うところはちょっと笑った。なんでも「幸福な人ほど安心して老けていく」らしい。「手芸はゲームと一緒で習慣性がある」ので落ち込んだりしたときに心を軽くするのにいい手芸も、習慣性があるので落ち込み終了後も目がつぶれるほど没頭してしまうから注意が必要らしい。
負け犬の傾向と対策のようなものも出ているが、彼女の観察力の鋭さには舌を巻く。