「モテたい脳、モテない脳」阿川佐和子 澤口俊之

モテたい脳、モテない脳
以前、竹内久美子の本が面白くて何冊か読んだことを思い出す。
この本に書いてあるのも、人間は遺伝子に繰られて生きているということが、基本になって話が進んでいる。


私が「忙しいと忘れっぽくなる」とずっと思っていた疑問が解けてすっきりだ。次々に新しい情報が入るとどれが重要で大切か海馬が判断できなくなり、側頭葉に蓄える前に捨てられてしまうらしい。それに記憶の整理のためには睡眠が大切な役割を担っているそうだ。


人類が進化の過程で過酷な条件により対応しやすいように、テオトニー化(子供のほうが柔軟で適応力があるため)したが、一番最後に進化したモンゴロイドが外見が子供っぽかったりするのも、そういう理由なのだろうかと思う。


また、小さい子供を「高い高い」するのは、骨と脳の隙間がある子供は脳が動いて表面が傷つくので、脳のためによくないというのもちょっと驚く。
また日本人には心配性の遺伝子を持っている人が多数いるので心配性だが、うつ病にはなりにくいとか、O型は免疫力が高いとか・・・
匂いと免疫力も密接に関わっており、免疫力が強いと肌の菌の繁殖を抑えるので匂いがなくなる。そういう人がもてやすい(匂いだけで女子学生に選んでもらったら同じ人を選んだらしい)ということだった。


知能テストのようなもので、社会性の高さで頭のよさを判断するg testというのがあるらしい。アメリカではよく取り入れられているらしいが、このテストの成績のいい人は間違いなく社会的に成功しているとのこと。興味深いな。


脳にいい食べ物は「孫にいい」豆、わかめ、野菜、魚、しいたけ(きのこ)、いも、らしい。魚にあるDHAは脳によく、切れやすい学生に錠剤を3ヶ月飲み続けたら穏やかになったらしい。うつ病にも効くらしく、魚を食べない国の人はうつ病が多い。


とにかく人間は困難なことにあたったり、新しいことにあたったりしたときに最大限に脳を使うので、楽なほう、考えない方に流れたらいけないということは肝に銘じた。