「ジーナ・K」

伝説のストリッパー、カトリーヌ(石田えり)の娘、カヤノは母を憎み反発している。彼女の歌の才能を感じた宮本は、ストリップ小屋をライブハウスに変え、毎晩彼女のライブを繰り返すうちに、ジーナ・K(カヤノ)は有名になり、ライブも大盛況。毎晩同じ内容のライブを一年中繰り返し、CDも出さず、宮本の繰り人形状態の彼女だったが、あるきっかけにそこから失踪する。もう一度ライブハウスに戻った彼女を待っていたのは・・・

ジーナの友だちニナもとてもいい子だが、壮絶な人生だ。そしてジーナも。
母親のカトリーヌはさすがの貫禄で、魅力的だ。石田えりが実際のストリップの舞台のシーンで脱いでいたのもびっくりだ。シェイプアップしたのかな?宮本が昔抱いてくれなったことを「傷ついていた」と告白するシーンはなんだか可愛らしい。

ARATA君は耳の悪いトランペッターで、ダサい男の役だ。お兄さんが借金をたくさん作り亡くなり、その奥さんになるはずだった女性が水商売に身を落として働いているらしく、彼女をずっと探している菊池(ARATA)。その彼の背景ももうちょっと説明が欲しかった。なぜそうなったのか、彼女を探してどうするのかとか。ジーナと出会いそれをやめてしまったような印象を受け、ますます何のために?と感じる。

出演者が博多弁なのはとても聞いていて心地いい。途中「〜くさ」という言葉が入るのだが、それの意味とかタイミングがよくわからないと思ったが、「天国に一番近い男」で陣内孝則がよくセリフで「〜くさ」と言っていたのを思い出し懐かしく感じる。
ARATA君も博多弁でがんばっていてあまり違和感なく感じたが、標準語っぽいセリフになると突然菊池でなくARATAになったような気がしてドキッとする。
そういえばジーナは彼のことを最後まで「菊池」と呼んでいたのが男らしい。

永瀬正敏が悪の何でも屋のような役で出ている。彼とARATA君兄弟の関係もよくわからなかった。寄生虫とかって菊池に言われていたし。でも最後の方で菊池の顔の後ろにぴったりと顔をつけるシーンはなんだか色っぽかったな。